博物館のバザー書籍をヤフオクに出していることは何度も書いている。
1956年の文献、というか、小冊子があった。昆虫採集案内。
奈良県の採集地で、春日山のルーミスシジミが書かれている。
「8月に多産する」だって。
春日山のルーミスシジミは「天然記念物」に指定したのに絶滅したという話はすごく有名。
暇つぶしにググってみると、白水博士の話が出てくる。
ルーミスシジミは国の天然記念物として奈良市春日山での採取は禁ぜられているが、数十年前からこの産地では絶滅している。現在、千葉県南部の清澄山一帯は本種の豊産地で、例年多数の蝶蒐集家がおしかけて大量の標本が採取されているが、一向に減少の気配はない。こういう状態を見ると首をかしげざるをえない。乱獲に近い採集が行われている房総半島で全く減少の傾向すらみせないルーミスシジミが、手厚く保護されていた筈の奈良市春日山で簡単に絶滅した理由は何であろうか。台風による森の荒廃とか、殺虫剤の散布が原因だと言う人もあるが、蝶の生存力を考えるといずれも説得力に欠ける。幼虫の食草のイチイガシは健在であるし、採集によることも考えられない。絶滅した産地を天然記念物に指定して採集禁止にし、現在の多産地は放置して乱獲にまかせている。いったい天然記念物の保護はどうなっているのであろうか。奈良市春日山で豊産したルーミスシジミが原因不明で絶滅したように、現在の房総半島の多産地でもそういうことが起こっても少しも不思議ではない。問題は絶滅に至るような個体数変動の要因が全く研究されていないことである。
と言う話。
というくだりは、以前に全く同じ話をブログに書いていると思うが、思わずまた書いてしまった。
でも、どうしてあんなにいい環境であんなにいっぱいいた(らしい)蝶々がいなくなったんでしょうな。
- 2018/10/26(金) 23:53:19|
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