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毎日の院長 改め、日々雑感

週末の院長だけではご不満な方、新バージョンを作りました。

私ね、倒れるんですよ

頼まれて、獣医さんに避妊手術を教えた。6年間も獣医科大学に通い、むつかしい国家試験も合格はしているんだけど、実際に手術できるのかどうかは別問題。臨床系の研究室に入ってびっちり手術してたらまあそんなこともないんだけど、基礎系の研究室で、重箱の隅をつつくような研究をしていたら、犬猫の手術なんてやったことがない、実習でちょこっとかじったくらいでも、獣医師の資格はもらえる。

いつも言われることで、日本の獣医学は臨床教育ではないので、まあ、仕方がない。臨床をしたければ、それなりの病院で経験を積んでいくしかないだろう。

医学なんかでは、教育機関とでも言うのか、卒後、経験を積む&専門教育のための病院に何年か行くみたいだけど、獣医学ではそれもない。結局は、勤務した病院で教えてもらう、あるいは、独学で勉強していかなくてはならない。
こっちはこっちで、そういう「教育機関」ではないので、教えて、と言われても自分のやり方を紹介するくらい。また、手術と言っても、ピンセットの持ち方、把針器の使い方なんかも人それぞれで、そこから教えるなんて、たいへん。

避妊手術というのは簡単そうで、それはそれで非常に気を遣う仕事。もちろん、それ以外の手術は気を遣わないというものではないけれど、ある意味、手術の基本が詰まった手術。自分のやり方というのが確立しているので、メスの使い方、鉗子の位置がコンマ何mm違ってても気になる。うちに勤務する獣医師なら小姑みたいに細かなところまで教えこむんだけど、さあ、どこまで教えればいいのか。一回の手術で全てをマスターするなんて、とても無理。単に手先の技術だけじゃなく、麻酔が覚めるまで、臨床系の知識が全て必要。



何とか手術を終えたら、その獣医さんのひと言。

「私ね、外科実習のたびに、気分が悪くなって、意識がなくなって倒れていたんですよ」だって。

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あ、この子は今回の件と、何の関係もありません。
  1. 2012/05/17(木) 19:11:19|
  2. 仕事:犬猫|
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