大阪府庁に用事があり、天王寺から歩いた。地下鉄、4駅か5駅くらいあるのか。けっこう、遠い。
谷町筋をそのまま歩くのも脳がないので、適当に脇道へ入る。このあたりは戦争で焼け残ったのか、古い建物が時々、残っている。いろんな会社があったり、食べ物屋があったり、なんだか変わった店があったり。歩くというのは、それなりに楽しいものである。
とあるところで、住所表示が目にとまった。
龍造寺町。
これ、26年間、慣れ親しんでいた地名。私の、本籍地だった所。
結婚するまでは当然、親の本籍に入っている訳で、事あるごとに、「大阪市東区龍造寺町24番地」って書いていた。運転免許証にもそう書かれていた。
その住所、親父が子供の頃に住んでいた家があったところらしい。私が生まれた頃にはすでにその地番には家もなく、知り合いが住んでいると言うこともなかったらしいが、特に本籍地を変える理由もなく、本籍だけそのまま置いていたらしい。
本籍としての住所はずっと覚えてはいたが、どこにあるのか、今まで全く知らなかった。住所表示自体、当時とは変わっており、ここは現在中央区だし、24番地というのも、表示が変わって、今はないはず。結局は、どこが本生地なのか、さっぱりわからなかったけど、まあ、このあたりだったんだ、って、初めての探訪に感慨深いものがあった。
今は結婚を機に本籍地を変えて、中央区伏見町を本籍にしている。ここは、親父の会社があったところで、一年ほどは私も住んでいたらしい。でも、伯父も親父も亡くなって、会社こそ残っているが(兄もここに勤めてはいるが)、縁は薄くなってしまった。それこそ、子供らにすれば、全く縁もゆかりもないところだろう。
本籍なんて無意味と思いつつ、なんとなく現住所に持ってくると浦野家の歴史が途切れるような気がして、少しでも親父の歴史に近いところに置き換えたけど、親父もいなくなってしまうと意味がないような気がしてきた。母親はすでに現住所に籍を移している。
いっそ、皇居か、北方領土か、今はやりの尖閣列島にでも籍を移してしまおうか。南鳥島でもいいかなあ。

- 2010/10/19(火) 19:53:11|
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