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毎日の院長 改め、日々雑感

週末の院長だけではご不満な方、新バージョンを作りました。

病気は作ろう

私の母親。何才だっけ?

病気なんて、ほとんどしたことのない人。夏から咳が続く、とのことで、開業医を受診する。肺に陰がある、と言うことで、とある大病院を紹介される。(後日、私が見せてもらったところでは)レントゲン的には陰と言うほどでもないんだが、CTとMRIを撮り、陰が腫瘍かどうかを確かめるために、Pet検査を受ける。さらに、心臓も気になる、って、造影CTを受ける。

検査結果を聞きに行くというので、同行する。一応は「獣」医師なんで、母親よりは少しは理解出来るはず。
3D CTで、心臓冠動脈に、わずかに細くなっている部分があり、石灰化があるという。流れを見るには、こんどは血管造影が必要、という。

PET検査では、肩と骨盤に、わずかに造影剤の集積が認められるという。骨腫瘍があるかもしれない、肩や腰が痛いと思ったことはありませんか?って、何度も聞かれる。そんなん、肩が凝った、って思う時も、たまにはあるだろう。その肩こりを捕まえて、骨腫瘍まで疑うのか。

「夜寝ている時に、急に苦しくなったことはありませんか?」「胸が痛いと思ったことはありませんか?」
等々、誘導尋問みたいに、矢継ぎ早に質問が来る。そういわれると、そんなこともあったような気がする、って返事すると、血管造影をした方が良いんじゃないですか?、って、すかさず、同意書を渡される。

運動不耐性とか、不整脈、心肥大、弁の変形、血圧の異常など、心臓に関する症状、検査データは全くない。それでも、このわずかな変化を見たいがために、造影検査を受けろというの?同意書では、0.5%の人で、検査の副作用が出たり、検査によって血栓が肺や脳に飛ぶことがあります、てな事を書いている。200人に一人、って、決して低い数字じゃない。とても、そのリスクを負ってまでするべき検査じゃないと思うけどなあ。

こんな歳になれば、そこまで調べると何らかの異常くらい、どこかに出てくるような気がするが。

造影検査は必要ない、って母親に説明するが、そういえば、昨日自転車に乗ったら心拍数が増えた、とか、昨晩は寝付きが悪かった、とか、不定愁訴みたいな話が増えてくる。造影検査を受けようか、って、何度も言う。
今まで全く気にしてなかったのに、そういわれれば、って、不安が増えているらしい。そう思うこと自体、非常に精神衛生上、よくないと思うし、そう思うことが病気を作っているような気がする。

病気とは、作るもんなんだ、とつくづく思った。
  1. 2010/10/03(日) 19:00:25|
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