仕事は、常に患者さんの気持ちを考えて診療しているつもりです。私自身、ここ何十年かは常に犬猫を飼っていますし、獣医師になったのも中学校の時に飼っていた犬が病気になったのがきっかけです。
病院の看板犬というか、毎日私と通勤している犬、ソフィの目に腫瘤が出来ました。このまま置いておいても小さくなるわけはなく、角膜に障害を起こす可能性があるので切除することにしました。手術手技とすれば難しいこともない、というより簡単な手術。
が、麻酔の段階から獣医師と言うより、患者さんになってしまいますねえ。注射は勤務医の先生にしてもらい、私は遠くからながめていました。
手術も変に気を使う。術後、エリザベスカラーは巻いているけど後ろ足でかいたり、目をこする動作をしないか、ずっと気になる。縫合糸が解けていないか、何分かおきに見てしまう。
エリザベスカラーを巻いているので部屋の移動がたいへんらしく、あちこちにぶつかります。そのたびにイスをどけたり、ソフィを引っ張ったり。
飼い主さんの気持ちが今まで以上にわかったような気がします。というより、今は獣医師ではなくただの飼い主になっています。あー、早くカラーをはずして自由にさせてやりたい、早く抜糸したい。

- 2006/01/31(火) 23:18:44|
- 仕事:犬猫|
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