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毎日の院長 改め、日々雑感

週末の院長だけではご不満な方、新バージョンを作りました。

遺書まで書いたのに(長文!)

先日から皮膚病の犬を預かっている。野良犬の子供で、膿皮症で皮膚が肥厚している。
今日、フケを調べると見慣れないダニが出てきた。



普通、症状から、可能性のある外部寄生虫は頭の中に思い浮かべつつ顕微鏡をのぞく。今日のは頭の中ではひっかからない。ありとあらゆる本を引っ張り出し調べてみた。
ん、足は3対?黄色い?ずんぐりむっくりで足が長い?ツツガムシ?

絵合わせで検索するとツツガムシに行き着く。ほとんどが死体だが材料を取る段階で死んだのかも。
ご存じの方はご存じの通り、ツツガムシはリケッチアを媒介する。人に感染した場合、リンパ節が腫れたり発熱、発疹、最悪の場合は死亡する、って本に書いている。昔は地方病だったが最近は全国で発生があるらしい。

そういえばこの犬が来てからあちこちかゆい、とスタッフが言い出した。おまけに噛まれた跡もあちこちにあるという。
hihu1.jpg


さらに、そいうば昨日頭が痛かったとか、けだるさがあるという。調べれば調べるほど症状が一致する。
まともなダニを採集してきっちり同定しようとするが生きたのが取れない。
一方、スタッフはもうツツガムシ病であると自己診断し、確定診断の方法を探っている。一般的にペア血清(発病前と後の抗体価で感染があったかどうかを判断する)で調べるらしい。近くの検査センターで対応できるか、とりあえず近医へ行くか、まず自分で血液だけ採っておくか。

何があってもいいように遺書だけは用意しておこう。

ツツガムシ病は医者が診断すると保健所に届ける義務がある。とりあえず堺市で発生があるのかどうか電話で聞いてみた。
今までに報告はないという。
大阪府に電話してみた。ツツガムシ自体は大阪でも何回か見つかっているらしい。病気の発生はないという。晴れて大阪府第1号かもしれない。また新聞とテレビに出られるかも。

いわゆる衛生害虫なので同定できる人が堺市にもおられるという。連絡を取ってもらうと、やっぱり堺市でも、この犬が保護された場所の近くで見つかっているらしい。
すぐに材料を持って走って行った。

顕微鏡を見るなり、
「これ、ちゃいますわ。」

普通のダニだそうです。

おわり。
同定してもらうまでの、午前中の盛り上がりは何だったんだろう?


DSC06675.jpg

その後で今度はこんな子を連れた犬が来た。
これやったら誰も迷わない。これこそ普通のダニ。私の頭の中はこんな子しか入っていなかった。
  1. 2005/09/15(木) 22:28:28|
  2. 仕事:犬猫|
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